「業務改善の案を出してと言われたけど、何を提案すればいいかわからない」
「営業事務の仕事は毎日こなしているけど、改善できるところが思いつかない」
このように悩んでいませんか。
営業事務は、受発注やデータ入力、電話対応、納期調整、営業からの依頼対応など、細かい業務が多い仕事です。
毎日当たり前のようにやっているからこそ、どこにムダがあるのか自分では気づきにくいこともあります。
あきら僕も営業事務として10年以上働くなかで、電話対応や受発注、納期調整、社内外とのやり取りなどを経験してきました。
改善提案というと、大きなシステムを導入したり会社の仕組みを変えたりするイメージがありますが、そこまで難しく考える必要はありません。
「毎回同じ内容を入力している」
「営業からの依頼方法がバラバラ」
「同じ質問に何度も答えている」
といった身近な困りごとも、立派な改善のきっかけです。
そこで、この記事では次の内容を紹介します。
- 営業事務ですぐ使える改善提案の具体例30選
- 改善提案のネタが思いつかないときの探し方
- 上司に伝わりやすい改善提案のまとめ方と例文
- ChatGPTを使った営業事務の業務改善アイデア
改善提案は、特別なアイデアを考えることよりも、普段の仕事で感じている「面倒」「ミスしやすい」「時間がかかる」を見つけることが大切です。
30個の具体例を見ながら、自分の職場でも使えそうな改善案を探してみてください。
営業事務の改善提案は「小さなムダ」から考える


営業事務の改善提案は、大掛かりな内容でなくても構いません。
まずは、毎日の仕事のなかにある小さなムダを探してみましょう。
大きな仕組みを変えなくても改善提案になる
改善提案と聞くと、「新しいシステムを導入する」「大幅にコストを削減する」といった大きな成果を考えてしまいがちです。
しかし営業事務の場合、毎日数分かかっている作業や、何度も発生している確認作業を減らすだけでも業務改善になります。
- 定型メールをテンプレート化する
- よく使うファイルの保存場所を統一する
- 入力ミスが多い項目にチェック欄を追加する
- 営業からの依頼方法を統一する
このような小さな変更でも、毎日積み重なると大きな差になります。
「自分が楽になる」だけでなく周囲のメリットも考える
改善提案をするときは、自分の作業時間だけでなく、営業や他部署にとってのメリットも考えることが大切です。
たとえば、営業からの依頼方法を統一するとします。
営業事務側は依頼漏れを防ぎやすくなりますが、営業側も「依頼したかどうかわからない」「何度も進捗を確認する」といった手間を減らせます。
「自分が困っているから変えたい」ではなく、「チーム全体のムダを減らせる」と伝えると、改善提案の意図が伝わりやすくなります。
営業事務で使える改善提案の具体例30選


ここからは、営業事務で取り入れやすい改善提案を業務別に紹介します。
すべて導入する必要はありません。
自分の職場で「これなら使えそう」と思うものから検討してみてください。
受発注・データ入力の改善提案
受発注やデータ入力では、「同じ情報を何度も入力する」「入力方法が担当者によって違う」といったムダが発生しやすいです。
- ①入力フォーマットを統一する
顧客名、商品名、数量、納期などの入力位置や形式を統一し、入力ミスや確認時間を減らします。 - ②二重入力している業務を見直す
Excelに入力したあと別システムにも同じ内容を入力している場合は、データ連携やコピー方法を見直せないか検討します。 - ③入力項目にプルダウンを設定する
商品区分や担当者名など選択肢が決まっている項目は、Excelのプルダウンを使うことで表記ゆれを防げます。 - ④受注内容のチェック項目を固定する
数量・単価・納期・送付先など、間違えると影響が大きい項目だけをチェックリスト化します。
すべてをダブルチェックするのではなく、ミスが起こりやすい項目を絞ることもポイントです。
電話対応の改善提案
営業事務では電話が多く、作業が途中で止まってしまうことがあります。
- ⑤電話メモの項目を統一する
会社名、担当者名、電話番号、用件、期限などをあらかじめ決めておくと、聞き漏れを減らせます。 - ⑥よくある問い合わせをFAQ化する
納期、在庫、請求書、商品仕様など、よく聞かれる内容をまとめておくと確認時間を短縮できます。 - ⑦折り返しルールを決める
担当者不在時に「誰が」「どの内容まで」「いつまでに」対応するか決めておくと、伝達漏れを防ぎやすくなります。
メール・問い合わせ対応の改善提案
毎日のように似たメールを書いているなら、改善しやすい業務です。
- ⑧定型メールをテンプレート化する
納期回答、見積送付、注文確認など、よく使う文章をテンプレートとして保存します。 - ⑨メール件名のルールを決める
「顧客名・案件名・内容」など件名の形式をそろえると、あとから検索しやすくなります。 - ⑩よくある問い合わせの回答例を共有する
担当者ごとに文章を考えるのではなく、共通の回答例を用意すれば回答品質もそろえやすくなります。
営業からの依頼・丸投げを減らす改善提案
営業からの依頼が口頭、電話、メール、チャットなどに分散すると、抜け漏れが起こりやすくなります。
- ⑪依頼方法を1つにまとめる
専用フォームや共有表などに集約し、どこを見れば依頼が確認できるか明確にします。 - ⑫依頼時の必須項目を決める
顧客名、依頼内容、期限、必要資料などを必須項目にすれば、確認の往復を減らせます。 - ⑬依頼期限のルールを設定する
「当日対応は○時まで」など基準を決めることで、急な依頼に振り回されにくくなります。 - ⑭営業本人が対応する業務との線引きを決める
営業事務が行う仕事と営業本人が行う仕事を整理し、曖昧な丸投げを減らします。
営業からの依頼方法を変える場合は、営業側の負担が増えすぎない仕組みにすることも重要です。
納期・進捗管理の改善提案
納期調整では、誰がどの案件を確認しているのかわからない状態になると、確認漏れや二重対応につながります。
- ⑮案件の進捗一覧を共有する
案件名、担当営業、希望納期、回答状況などを一覧化し、誰でも進捗を確認できるようにします。 - ⑯納期確認のタイミングを決める
納期直前になって慌てて確認するのではなく、数日前など確認する基準を決めます。 - ⑰未回答案件だけ確認できる状態にする
回答済みと未回答を色やステータスで分け、確認が必要な案件を見つけやすくします。
入力ミス・確認漏れを減らす改善提案
ミス防止では、「気をつける」「集中する」といった個人の注意力だけに頼らないことが大切です。
- ⑱ミスが多い項目だけチェックリスト化する
すべて確認するのではなく、過去に間違えやすかった項目を中心に確認します。 - ⑲入力規則やエラー表示を設定する
Excelなどで入力できる値を制限し、入力段階でミスに気づけるようにします。 - ⑳作業完了のチェック欄を作る
「入力済み」「メール送信済み」「確認済み」などを見える化し、やったつもりを防ぎます。 - ㉑ダブルチェックする業務を絞る
金額や数量など影響が大きい項目を中心に確認し、必要以上のチェック作業を減らします。
Excel・ファイル管理の改善提案
Excelやファイル管理も、小さな改善の効果が出やすい分野です。
- ㉒繰り返し計算をExcel関数で自動化する
手計算や毎回同じ集計をしている場合は、SUMIFSやXLOOKUPなどで自動化できないか検討します。 - ㉓ファイルの命名ルールを統一する
日付、顧客名、資料名などの順番を決め、目的のファイルを探す時間を減らします。 - ㉔ファイルの保存場所を整理する
個人PCや複数フォルダに分散している資料を整理し、誰でも探せる状態にします。
属人化・引き継ぎを改善する提案
「その人が休むとわからない」という状態は、営業事務では大きな負担になります。
- ㉕よく行う業務の手順書を作る
すべてを細かく書くのではなく、まずは頻度が高い業務から簡単な手順書を作ります。 - ㉖取引先ごとの注意点を共有する
締め時間、発注方法、納品条件など担当者しか知らない情報を一覧化します。 - ㉗不在時の代理対応ルールを決める
担当者が休んだときに誰が何を対応するか決め、業務が止まるのを防ぎます。
会議・情報共有を効率化する改善提案
情報共有のために会議や確認作業が増えている場合も、改善できる可能性があります。
- ㉘共有事項を1か所にまとめる
メール、チャット、口頭などに分散している連絡を、共有ツールや一覧表に集約します。 - ㉙定例会議の内容を見直す
報告だけで終わっている会議は、共有資料で代替できないか検討します。 - ㉚申し送り事項のフォーマットを統一する
「案件・状況・対応者・期限」をそろえて共有し、情報不足による確認を減らします。
改善提案のネタが思いつかないときの見つけ方


30個の例を見ても自分の職場に合うものが見つからない場合は、普段の仕事を少し違う視点で見直してみましょう。
毎日・毎週繰り返している作業を探す
改善効果が出やすいのは、頻度が高い仕事です。
1回2~3分しかかからない作業でも、毎日何度も行っていれば手間は積み重なります。
- 毎朝同じデータを転記している
- 毎週同じ形式の資料を作っている
- 毎日同じ内容のメールを送っている
このような作業は、テンプレート化や自動化を検討しやすいです。
二重入力や転記している作業を探す
同じ情報を複数回入力している業務は、時間だけでなく入力ミスの原因にもなります。
Excelから別のExcel、メールからシステムなど、情報を何度も移している業務がないか確認してみてください。
完全に自動化できなくても、コピーしやすいフォーマットにするだけで改善できることがあります。
よくミスや確認漏れが起きる作業を探す
同じミスが何度も起こる仕事は、個人の注意力ではなく業務の仕組みに原因があるかもしれません。
チェックリスト、入力規則、作業順序などを変えられないか考えてみましょう。
「ミスした人に注意する」よりも、「同じミスが起きにくい仕組みにする」ほうが改善提案として再現性があります。
何度も同じ質問をされる業務を探す
営業や取引先から同じ質問を何度もされるなら、FAQやマニュアルを作る余地があります。
質問する側だけでなく、答える側の時間も減らせるため、双方にメリットがあります。
「待つ・探す・聞く」が多い業務を探す
改善ネタが見つからないときは、「待つ・探す・聞く」の3つに注目すると見つけやすくなります。
- 営業から回答が来るまで待っている
- 必要なファイルを毎回探している
- わからないことを毎回同じ人に聞いている
こうした時間は仕事として見えにくいため、改善の余地が残っていることがあります。
上司に伝わりやすい改善提案のまとめ方


よい改善案を思いついても、「このやり方のほうが楽です」だけでは提案の必要性が伝わりにくいです。
上司に伝えるときは、現在の問題と改善後のメリットをセットで説明しましょう。
「現状の問題→改善案→効果」の順番で伝える
改善提案は複雑な資料にする必要はありません。
基本は次の3つが伝われば十分です。
- 現在どんな問題が起きているか
- どのように変えるのか
- 変えることで何が改善するのか
現状:営業からの依頼がメール・口頭・チャットに分散しており、確認漏れが発生しています。
改善案:依頼内容を共有表に入力するルールに統一します。
効果:依頼状況を一覧で確認できるため、対応漏れと営業側からの進捗確認を減らせます。
改善前と改善後を具体的に比較する
可能であれば、改善前と改善後の違いがイメージできるように説明します。
必ずしも細かい数字を出す必要はありません。
「毎回ファイルを探していた状態から、保存場所を統一してすぐ確認できるようにする」など、変化がわかれば伝わりやすくなります。
効果がわからない段階で「○時間削減できます」など根拠のない数字を出すのは避けましょう。まず小さく試してから実績を確認する方法でも問題ありません。
営業や他部署にもメリットがある伝え方をする
営業事務だけが楽になる改善案に見えると、周囲から協力を得にくい場合があります。
そのため、営業や他部署にもどんなメリットがあるのかを一緒に説明しましょう。
依頼フォーマットを統一すると、営業事務側の確認漏れを防げるだけでなく、営業側も依頼状況を確認しやすくなると思います。
営業事務で使える改善提案の例文
上司へ口頭やメールで提案するときは、次のように伝えるとシンプルです。
現在、○○の作業で同じ内容を複数回入力しているため、入力に時間がかかり、転記ミスも起こりやすい状態です。
そこで、入力フォーマットを統一し、一度入力したデータをそのまま利用できる形に変更できないかと考えています。
まずは現在の業務に影響が出ない範囲で試し、問題がなければ運用したいです。
最初から大きく変えようとせず、「まず試してみる」という提案にすると受け入れてもらいやすいケースもあります。
ChatGPTを使った営業事務の改善提案例


営業事務の改善では、Excelや業務システムだけでなく、ChatGPTなどの生成AIを活用できる場面もあります。
特に文章作成や情報整理など、人が毎回ゼロから考えている業務と相性があります。
定型メールや返信文の作成を効率化する
納期回答やお詫び、依頼メールなどの下書きをChatGPTに作ってもらうと、文章を考える時間を減らせます。
あなたは営業事務です。
取引先へ納期を回答するメールの下書きを作成してください。
・希望納期:10月10日
・回答納期:10月15日
・希望日に間に合わないことを丁寧に伝える
・代替案として分納も相談できることを伝える
・簡潔で丁寧なビジネスメールにする
完成した文章をそのまま送るのではなく、自社の言い回しや取引先との関係に合わせて修正して使います。
電話メモを整理して共有しやすくする
電話中に急いで書いたメモは、あとから見ると内容がわかりにくいことがあります。
箇条書きのメモをChatGPTに渡し、「相手・用件・対応期限・次の対応」に整理してもらえば、共有しやすい形にできます。
以下の電話メモを、社内共有用に整理してください。
「会社名」「担当者」「用件」「期限」「対応が必要な人」に分け、内容は追加せず、メモに書かれている情報だけで整理してください。
Excel関数や集計作業の作成を補助してもらう
「こういう集計をしたいけれど、どの関数を使えばいいかわからない」という場面でもChatGPTを使えます。
Excelで、A列に顧客名、B列に担当者、C列に売上金額が入っています。
担当者ごとの売上金額を集計したいです。
初心者でもわかるように、使う関数と入力例を説明してください。
関数が苦手でも、「何をしたいか」を文章で伝えれば、考え方や式の候補を出してもらえます。
マニュアル・FAQのたたき台を作る
手順書やFAQをゼロから作るのは時間がかかります。
普段行っている手順を箇条書きで入力し、読みやすい順番に整理してもらえば、たたき台を短時間で作れます。
生成AIを業務改善に使うときの注意点
ChatGPTは便利ですが、営業事務では顧客情報や社内情報を扱うことが多いため、何でも入力してよいわけではありません。
顧客名、個人情報、契約情報、未公開の売上情報などを入力する前に、必ず勤務先の生成AI利用ルールを確認してください。会社で利用が禁止されている場合は使用しないようにしましょう。
また、ChatGPTの回答が常に正しいとは限りません。
メール、Excel関数、マニュアルなども、最後は自分で内容を確認する必要があります。



生成AIは営業事務の判断を任せるものではなく、下書き・整理・アイデア出しを速くする補助役として使うのがおすすめです。
営業事務の改善提案は身近な困りごとから始めよう


営業事務の改善提案は、特別なアイデアを考える必要はありません。
受発注、電話、メール、Excel、営業からの依頼など、普段の仕事で感じている小さな困りごとに改善のヒントがあります。
- 何度も同じ作業をしていないか
- 同じ情報を複数回入力していないか
- よくミスする業務はないか
- 同じ質問に何度も答えていないか
- 「待つ・探す・聞く」に時間を取られていないか
まずはこの5つを見直すだけでも、改善ネタを見つけやすくなります。
今回紹介した30個のなかから、自分の職場で使えそうなものを1つ選び、まずは小さく試せないか考えてみてください。



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